萩尾望都「エッグ・スタンド」

生まれた時代や育った環境が変われば、人は人を殺さないのであろうか。否、戦争であろうが、なかろうが殺人はおきます。少年ラウルは罪の意識が欠落した無機質な存在として描かれていますが、罪の意識を持って人殺しをしている者の方が余程、異常なのかもしれません。人を人とも思わぬ所業であるから、そこに生命や感情が感じられないのです。その所業を人と思って行える方が恐ろしい事だと思います。ルイーズの唇が彼に触れた瞬間、ラウルは生命を感じ不安になったのではないでしょうか。『エッグ・スタンド』は物語的には最後までシビアです。でも雪が降る夜のシーンが余りにも美しすぎて、殺伐としたものを感じさせないのです。表紙を見ていると涙が出るのです。(2000年5月17日「漫画の館」より)

エッグ・スタンド
萩尾望都作品集第Ⅱ期第16巻
小学館 プチコミックス
1985年1月20日初版発行



<収録作品>
萩尾望都作品集第Ⅱ期第16巻 エッグ・スタンド

  • エッグ・スタンド
  • アムール
  • 人生の美酒
  • 天使の擬態
  • 影のない森
  • 十年目の毬絵

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werdna について

初めましてwerdna(ワードナ)です。漫画作品や漫画本との出会いや思い出、読んで感じた事など書いております。2000~2009年まで「漫画の館」「丸尾マニア」などのサイトを公開していましたが、2010年に閉鎖しました。以前サイトに掲載していた漫画の感想などもブログに更新しようと思います。作品の紹介や論評になっていないものばかりで、作品を知らない方には意味不明な文章になっていると思いますが読んで頂けたら幸いです。
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