『至福の街』はシンプルな絵柄のシリアスなSF作品です。今では簡素化された絵で描かれた深刻な物語や写実的な筆致で描かれたギャグ作品など当たり前に目にしますが、初めてこの作品を読んだ当時は衝撃を受けました。「この絵なら深刻な事柄も受け入れやすく、難解な話も分かりやすく読める」「この作者のSF作品を読みたい」と探してみると見つけたのはギャグ作品ばかりでした。そうです私は作者がギャグ漫画を中心に描いている作家だとは知らなかったのです。『至福の街』は私が初めて読んだ“いしかわじゅん”作品です。そして私の漫画の見方を変えさせてくれた作品です。
奇想天外社 奇想天外コミックス
1981年11月25日初版発行
- いしかわじゅん作品の感想
<収録作品>
至福の街 異色短編集
- 至福の街
- 3001
- ノラの箱船
- エデンの園
- 変身
- いしかわじゅんの馬
- 帰郷
- 影の街
- 屈折山脈
- 電光アズマ
- 戦闘する魂