子供の頃『マンガ少年』に掲載されていたこの作品を夢中になって読みました。いま再び読み返すと何故か日本の社会が脳裏に浮かんでしまいます。組織化された社会では個人は歯車としてその役割を求められ、ゆえに特異な存在と認められている者を重んじず、陥れます。日本は異端を許さない国なのでしょうか。組織からはじかれたジョミー、抗うシロエ、苦悩するキース、誰もが異端者です。そして当時の漫画界の異端児と言えば紛れもなく竹宮恵子さんであった気がします。でも世界を変革し導くのも異端者なのです。(2000年7月26日「漫画の館」より)
朝日ソノラマ 月刊マンガ少年別冊
総集編第1・2部1980年6月25日発行 全3巻