主人公のブンは『ばっかみたい』と男たちに言います。小さい頃から馬鹿な事をするのは男の子だし大人になって馬鹿な事をやりたがるのも男性です。でもブンが『ばーか』と言わないお話があります。それは人々を救おうとして死んでしまう老人の話しです。小学生の頃、他人を助けようとして亡くなった男性の話がテレビで報じられていました。良識が欠如している私が「他人の為に死ぬなんて馬鹿みたい」と言うと母親が「お前は人の心を持っていないのか!」と怒鳴り出しました。今頃の私は人の心を少しだけ手に入れてそんな人を馬鹿みたいだと思わなくなりました。でもブンが老人に何も言えなかったように私も何も言う事が出来ません。
朝日ソノラマ サンコミックス
1980年12月15日初版発行
- 高橋葉介作品の感想
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<他の版の書影>
高橋葉介作品集4 宵闇通りのブン
1987年9月30日初版発行
<収録作品>
宵闇通りのブン-ヨウスケの奇妙な世界PARTⅣ
- ファルコンのパイプ
- フープァー空をゆく(その1)
- フープァー空をゆく(その2)
- おじさんの手紙
- 将軍大いに語る
- One Man’s Ceiling is Another Man’s Floor
- パパを待つ
- 発掘
- 傷つきやすい青春
高橋葉介作品集4 宵闇通りのブン
- 宵闇通りのブン
- 発掘
- たった一人の日本人
- たんぽぽ姫
- 叫ぶ女
- 死霊教師