葉介さん初の単行本です。収録されている短編作品はコミカルからシリアスまでと様々です。そして読み終わった後に少しだけ優しい気持ちになれます。表題作の『腹話術』は童話のように美しく堪らなく切ないお話です。主人公は腹話術で自らを励まし奮い立たせます。でも励ます者がずっと己だけならば人は生きる事が辛くなります。主人公を励ます言葉は全て腹話術だったのかな?私は人の励ましを素直に受けていただろうか。『アーメン』の台詞が心にこだまします。
- 高橋葉介作品の感想
- 関連リンク
<収録作品>
腹話術-ヨウスケの奇妙な世界PART1
- キツネが原
- 運命の花
- カメレオン
- 不発弾
- 追跡行
- 腹話術
- 卵
- 死人街奇譚
- 遊介の奇妙な世界
- 客
- 墓掘りサム
- ミルクがねじを回す時
- 笛